プログラム
9時開始予定
特別講演
演題:「その日話したいことを話します」
池谷裕二
東京大学大学院薬学系研究科 薬品作用学教室 教授
演題:「人との出会いがすべてを変える」
早川和秀
Massachusetts General Hospital, Assistant Professor of Radiology
バッタやコオロギは卵から幼虫、そして成虫と成長に段階があります。また、ちょうちょは卵、幼虫をへて、さなぎの段階へ入り、そして華々しく全く違う姿の成虫に変わり飛び回るようになります。これらの過程は、大きく「変態」と呼ばれ、幼若ホルモンが減少する”スイッチ“により幼虫からさなぎへ移行し成虫になるために欠かせないプロセスとなっています。
今回、恐れ多くも自身の学生時代から現在までの人との出会いを振り返り、それががいかに自分を研究者の卵として、導いてくれたか、また人々との出会いがどのように自身の変態スイッチをオンにし、研究推進の原動力となりえたのか。その結果、海外留学することが実現することになり、今Principal Investigatorとしてラボ始動のチャンスをもらえたのか、この場を借りてその方々に感謝をしながら、若手研究者あるいはこれから研究を志したい、あるいは海外留学を目指したいという方々に自身のとても限られた経験をお伝えし、それが少しでも励みになればと思います。
演題:「メンタリングに助けられる研究人生と蛇でヘビィな研究生活」
樋口聖
Columbia University, Associate Research Scientist
・アメリカでの研究と挑戦
現在、独立した研究室を主宰するためにニシキヘビに着目しています。講演では研究内容に加え、ヘビに着目するに至った経緯、苦労した点、それをどのように乗り越えているかを盛り込みたいと思います。
・キャリア形成と困難を乗り越えるために必要だったもの
アメリカでは助けてくれる人、指導してくれる人をメンターと呼びます。私がお世話になったメンターの話、どのようにして出会ったのか、私がそれをどう活かしてきたのかをお話します。
・講演を聞いてくださる方へ
留学は経済的にとても大変です。家族にも多大な負担をかけます。留学することはキャリアの形成で必ずしも必要ではないでしょう。しかしながら、留学することによって、潤沢な研究費と世界から集まる優秀な頭脳と情熱によって研究がとてつもない速さで進んでいくことを感じることができます。また、人生感においてはダイバーシティを実感することで、新しい人生の価値観が生まれます。もし、興味があって、チャンスがあれば、留学することは人生においてとても価値のあるものになると思います。
海外で活躍する研究者のシンポジウム
一般演題:10分程度の口頭発表
一般演題では学生優秀発表賞を多数用意します。
川端遼 (関西学院大学・兵庫医科大学)
「前帯状回シナプス伝達におけるTRPA1の修飾作用」
清家碧夏 (関西学院大学・兵庫医科大学)
「急性ストレスによる脳内環境変化の解析」
山田留衣 (神戸大学)
「加齢に伴う脳機能障害と生物学的基盤の探索」
河合智貴 (藤田医科大学)
「社会的敗北ストレスに対するレジリエンスにセグメント細菌の腸内制御が関連する」
山岸周平 (藤田医科大学)
「胎生期の母体免疫活性化によるインドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1の発現上昇は出生仔の行動異常に関与する」
田辺萌夏 (藤田医科大学)
「幼若期の社会的隔離ストレスは大腸杯細胞を減少させ、行動異常を誘発する」
中村真理子 (名城大学)
「口腔内慢性疼痛におけるデュロキセチンの効果と血小板セロトニントランスポーターの発現との関連」
大野萌馨 (国立精神・神経医療研究センター・東京農工大学)
「オートファジー機能低下を伴うASDモデルマウスの電気生理学的解析」
松田康佑 (富山大学)
「アトピー性皮膚炎モデルマウスに対するミロガバリンの有効性及び作用機序の解明」
岩佐健介 (埼玉医科大学)
「食事性肥満原因遺伝子GPR120が神経炎症、海馬発達に及ぼす影響」
山田果琳 (富山大学)
「ミロガバリンは脊髄後角のa2d-1を介してパクリタキセル誘発機械的アロディニアを抑制する」
正井加織 (岡山大学)
「ストレプトゾトシン脳室内投与による孤発性アルツハイマー病モデルマウスの行動学的・組織学的検討」
山本梓司 (埼玉医科大学)
「多発性硬化症モデルマウスの運動機能におけるミクログリアの寄与」
武田明子 (大阪大学・近畿大学)
「運動は分子シャペロンが含有されたエクソソームを血中へ分泌する」
橘男 (神戸学院大学)
「疼痛時の正中隆起における脂肪酸結合蛋白(FABP)の発現変化」
髙村侑希 (北海道大学)
「記憶・学習に関連する結節乳頭核ヒスタミン神経細胞の活動」
吉岡寿倫 (東京理科大学)
「選択的δオピオイド受容体作動薬KNT-127のマウス抗うつ様作用機序の解明」
松浦航太 (東京理科大学)
「アルコール依存症治療薬ジスルフィラムによるマウス鎮痛効果の検討」
大森千夏 (東京理科大学)
「5アミノレブリン酸慢性飲水による疲労モデルマウスの抗疲労効果の検証」
大橋佳奈 (京都大学)
「マウス多発性硬化症モデル重症度に対するオリゴデンドロサイト前駆細胞の寄与」
安藤千紘 (京都大学)
「うつ病の分子メカニズム解明へ向けた背側縫線核セロトニン神経特異的な網羅的遺伝子発現変動解析」
古川怜於奈 (兵庫医科大学)
「ゼブラフィッシュの発達におけるコイリングの役割について」
西島宏紀 (横浜薬科大学)
「若年期マウスの拘束ストレス負荷による行動の変化」
石山優奈 (横浜薬科大学)
「バーンズ迷路試験を用いたスコポラミン投与による記憶障害に対するドネペジルの効果」
奈良優希 (横浜薬科大学)
「卵巣摘出マウスの自発運動量低下に対するラクトフェリンの治療効果」
フラッシュトーク:2分程度の口頭発表
フラッシュトークはこれからの実験予定やちょっとしたデータの発表など、なんでも自由に発表してください。
山岸杏 (埼玉医科大学)
「メラノーマ細胞における脂肪酸合成酵素の機能解析」
佐藤元 (明海大学)
「味覚障害モデル動物をさがせ!」